乳がん(乳ガン/乳癌)の検診・症状・治療に関する正しい知識【ブレキャンガイド】
手術

手術方法と癌の進行具合の関係

手術により体内に存在している癌細胞を取り除いてしまうのが、「乳がん」に対して現在最も効果的とされております。
症状により受けられる手術方法は違いますので、乳癌の病期と一緒に確認してみましょう。

「乳がん」の病期(ステージ)による違い

病期(びょうき)とは病気の状態のことをいいまして、「乳がん」においては癌細胞の進行度合いなどによりいくつかに分けられます。

Tis期

TisとはTumor in situの略であり、癌細胞が乳管や小葉内に留まっている状態のことをいい、非湿潤性の「乳がん」をいいます。

1期

「しこり」の大きさが2cm以下で、リンパ節への転移が見受けられない、癌細胞が乳房内のみに留まっている状態のことをいいます。

一般的にはTis期と1期の段階にて「乳がん」をみつけた場合、早期発見と定義されます。

2期

シコリの大きさと、リンパ節への転移により2A期と2B期に分けられます。

2A期は、シコリの大きさが2cm以下だが、リンパ節へ転移している場合。また2cmから5cm程度の大きさでリンパ節への転移がない状態。

2B期は、シコリの大きさが2cm〜5cmでリンパ節への転移はあるが、その量が微細な場合をいいます。

3期

局所進行が進んでいる乳ガンのことを指しまして、転移の状態により3つにわかれます。

3A期とは、シコリの大きさが5cm以上で腋の下にあるリンパ節、胸骨傍リンパ節への転移があるもの。5cm以下でも胸骨傍リンパ節への転移があるものは3A期とされることがあります。

3B期とは、シコリの大きさに規定はないが、胸壁や皮膚まで癌細胞が湿潤(進行)している場合をいいます。「炎症性乳がん」は3B期とされております。

3C期とは、シコリの大きさに関係なく、腋窩(えきか:腋の下)リンパ節と胸骨傍リンパ節へ転移している場合や、鎖骨の上下にあるリンパ節へ転移している場合をいいます。

4期

シコリの大きさ、転移リンパ節の場所などは関係なく、骨や脳、肺や肝臓など遠隔転移を起こしている場合をいいます。

手術の種類により違う切除範囲

一昔前までは乳房を全て取り去ることが一般的でしたが、現在では癌細胞の周辺のみを切除する手術方法が主流となっております。

乳房温存術で負担を軽減

癌細胞であるシコリを、周りの正常とされている細胞2〜3cm程度と一緒に摘出する手術法です。腋の下のリンパ節を同時に切除する場合もあります。

周りの正常細胞を切除したとしても完全に癌細胞を消滅させたという保証はないため、放射線治療が必須となります。

また、シコリの大きさが3cmから4cm程度であり、病巣が取り除けないような広範囲に渡っていない場合などの条件があります。

シコリが大きい物でも、術前薬物療法(手術の前に行う化学療法)によりサイズが小さくなった場合には適用できる場合もあります。

切除する部位の大きさ・方式の違いにより、円状部分切除術と扇状部分切除術があります。

乳房切除術で癌細胞を全て切除

基本的には温存術が適用できない場合に行われるのが乳房切除術であり、乳房を全て切除してしまうことから全摘とも呼ばれます。

現在ではあまり行われてはおりませんが、シコリが大きい場合や、癌細胞が広範囲に渡って湿潤している場合に行われています。

乳房に加えて転移が確認された部位を、切除するかにより術式が分かれます。

乳房と一緒に大胸筋と腋の下にあるリンパ節を切除する場合を胸筋合併乳房切除術といいます。

胸筋合併乳房切除術の切除部位に加え、胸骨傍リンパ節と鎖骨にあるリンパ節を切除する方法を拡大乳房切除術といいます。

乳房と腋の下のリンパ節は切除し、大胸筋や小胸筋は切除しない手術法は胸筋温存乳房切除術と呼ばれ、大胸筋、小胸筋を残す場合はオーチンクロス法、大胸筋のみを残す場合をペティ法と呼ばれます。

乳房の皮膚と乳頭部分のみを残し、癌細胞を含む乳腺細胞部位を全て切除する、皮下全乳腺切除術という方法もあり、乳房の同時再建時の負担が比較的軽く済むそうです。

手術時の入院期間

乳房温存手術の場合、手術部位に溜まるリンパ液や血液などを体外に排出するためのドレーン(排液管)を入れない場合があるので、術後3日程度、入院期間としては1週間に満たない場合が多くなります。

乳房切除術ではドレーンが必要になります。個人差がありますが術後5日から10日前後にてドレーンを外しますので、2週間前後の入院が必要となります。

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